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思いついたらメモ。その程度。定期的な更新なんてありえない。
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ティム・バートンのコープスブライト 読了
脚本:ジョン・オーガスト
   キャロライン・トンプソン
   パメラ・ペドラー
ノベライズ:川島幸


 昔々とある陰気な村で、1組の男女の結婚式が行われようとしていました。
 新郎の名は、ビクター。魚の缶詰業で大もうけした成金バン・ドート夫妻の一人息子です。
 お金は余るほどあるし、あとほしいのは家名だけ。
 対する新婦の名はビクトリア。由緒ある貴族エバーグロッド夫妻のひとり娘ですが、
 すっかり落ちぶれて金庫には蜘蛛の巣がはりめぐらされている状態。
 残された財産は家名のみ。つまり二人はそれぞれ政略結婚の道具として、
 顔すら知らない相手と結婚させられようとしているのです。
 そして結婚前夜、初めて顔を合わせたふたりは今までの不安はどこへやら、
 とってもいい雰囲気に。しかし結婚式のリハーサルでへまばかりの内気なビクターは、
 式の延期を言い渡されてしまいます。すっかり落ち込み、
 暗い森の中でひとり結婚の誓いを練習するビクター。
 「この指輪をもって汝を妻に請わん」そう呟いて
 地面から突き出た枯れ枝(らしきもの)に指輪をはめた瞬間、
 「お受けします」という声と共に地中から現れたのは
 ウェディングドレスをまとった死体の花嫁=コープスブライド!
 ビクターはそのまま死者の国へと連れて行かれてしまいます……


 記は、文庫の裏表紙に書かれた紹介文です。普通の文庫にあるのとは、3倍くらい長い(笑)
コープスブライド
 2005年公開のティム・バートン監督作品を川島幸先生がノベライズしたもの。今、「ソラリスの陽のもとに」を読んでいるのですが、どうにもこうにも精神的に疲れてしまいます。気晴らしに、気軽に読める作品をと探していましたら、この作品を発見。
珍しい事に、文庫本なのに全ページカラーです。挿絵の変わりに映画のスチルがたくさん添えられていて、まるでフィルムブックの様です。すごい豪華。時折、ペン画のイラストがあるのが妙に嬉しい。
 容の方はというと、映画の完全ノベライズで、いわゆる原作本とは趣が違います。なので、映画の内容を深めるような箇所は無いかと思われます。
この作品の内容って、何となく「牡丹灯篭」とか「妖怪百物語」みたいな和の雰囲気があるように思えます。出てくるキャラクターは妖怪では無くゾンビなのですけれども。でも、ゾンビの恐ろしさとか不思議な世界を見せる作品ではなくて、社会に縛られた人間と、社会のルールに縛られない自由な人間の語り合いの様な作品という気がします。もちろんそれだけでは無く、外見に惑わされない本当の姿もあるというメッセージも持っているんじゃないかと。解りやすく演出されてあるはずなのに、疲れた私の脳味噌での理解はこの程度です…ごめんなさい。

ートンの「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」は、初めて鑑賞した時から好きになり何度も繰り返し観ていました。その反動からか、コープスブライドは1度だけしか観ていません。それも、他の事を考えながら観ていたような次第です。好きだった「ナイトメア」が「コープス」を観る事で汚される様な気がしていたように思います。例えば、人気が出て2作目が作られて、ワクワクしながら観て、幻滅する事が経験上多かった。その2作目の悪評の為に前作の(自分の)評価まで悪くなり、あれだけ喜んで観ていた自分が馬鹿みたいに思えてしまうからです。


 
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テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

コララインとボタンの魔女 ニール・ゲイマン 著 金原瑞人・中村浩美 訳 読了
コラライン


 大きな古い家に引っ越して
 きた女の子、コラライン。ある
 日、どこにも通じていないは
 ずのドアを開くと、そこには気
 味の悪いほど真っ白な肌をした女の人
 が立っていた。「だれにでもみんな、も
 うひとりのママがいるのよ。コラライン」
  もうひとりのママ?そんな!
  部屋にもどると、本物の両親はあとか
 たもなく消えていた。たよりになるのは
 名なしの黒ネコと、穴のあいた不思議
 な石だけ。コララインは今、さらわれた
 両親をたすけだすために、たったひとり
 でもう一度、あのドアを開く――。
  数々の文学賞を受賞したイギリスの
 天才作家ゲイマンがおくる、傑作ファン
 タジー。


 日鑑賞した映画「コララインとボタンの魔女」(原題「Coraline」)の原作です。著者のニール・ゲイマンはイギリスで1960年生まれ。「サンドマン」というアメコミの原作を書いていますが、自分は全く知りませんでした。調べてみると世界幻想文学大賞、ヒューゴー賞、ブラム・ストーカー賞等々の文学賞を受賞している有名な作家さん。さらに調べると、ジブリ作品「もののけ姫」の英語吹替版の脚本を担当されていたり、最近の映画では2007年公開の「ベオウルフ/呪われし勇者」でも脚本を担当されています。
 いろんな賞を貰っている作家さんですが、この2002年に発表された「コララインとボタンの魔女」では2002年イギリスSF協会賞を受賞し。2003年にはヒューゴー賞を中長編小説部門で受賞しています。

 当然の事ながら、原作の内容は映画の内容と「ほぼ」同じです。ですが相違点もいくつかあります。映画では近所の男の子"ワイビー"が出てきてコララインの水先案内的役割をしているのですが、原作には登場しません。また、コララインが引っ越してきた家に関しても少々間取りやなんかが異なっています。それと、コララインの家族達が住んでいるピンクスアパートの屋根裏にいるミスターボビンスキーは、原作では最初「おじいさん」とだけしか表記されていませんし、後半で判明する名前は"ミスターボボ"。それと魔女の表現の仕方(イメージの捉え方?)が違うようです。原作ではクモの様に気味が悪い「魔女」
というイメージですが、映画では魔女の様な「クモ」と表現されているように思えます。
 この様な細かな点が映画と原作の違いです。もっとも大きな違いはラストにありますが、ここでそれを書くのは非常識でしょう。

 画は作品の世界観をカラフルに拡げてあるというのが、原作を読むことで解ります。しかし、コララインの心の変化の描写という点ではやはり原作の方が上と言わざるをえないとおもいました。もともと児童文学なので、解りやすく直接的で優しい文章で描写されているからかも知れませんが。

 各章のタイトルに小さなイラストが挿入されているのですが、章の順番どおりにそのイラストを並べると、パラパラマンガの様になり、とてもかわいい。ドアが開きコララインと黒ネコが出てきてドアを閉めるというだけなのですが、それが物語に合っていて一度読了した後に何度か見返してしまいます。

 映画を見てから原作を読んでも楽しめますし、その逆でも面白い。確実に物語の世界観が広がります。また映画を観たくなってきました。

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