FC2ブログ
Eclatez
思いついたらメモ。その程度。定期的な更新なんてありえない。
201810<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201812
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
細工は流々 エリザベス・フェラーズ著/ 中村 有希 約 読了
 ある晩、突然トビーを訪ねてきた娘は、事情も言わずに
 金を借りて去っていった。翌日、トビーは匿名の電話で、
 彼女が殺されたことを知る。信じられないくらい無邪気
 なお人好しだった彼女に何があったのか? 現場の屋敷に
 乗り込んだトビーたちが見つけたものは、糸を使った
 奇妙な仕掛け。どうやら推理小説のトリックを熱心に試
 している奴がいるらしい。はたして事件との関係は?


 今日の福岡市は朝から霧が立ち込めていてまるでコナン・ドイルの描いたロンドンの様な雰囲気がありました。少なくとも霧だけは。そのおかげか気温は暖かく、金魚水槽の飼育水温度も18℃と今年に入って最も暖かくなっています。今日は水換えをする日でしたが、イロイロな用事が重なり、きちんとした水換えを行うことが出来ませんでした。一応、いつもと同量の新水に魚膜保護剤を溶かしこんで換えましたが、いつも行っている曝気がほとんど出来ませんでした。この時期の金魚の水換えはとても大事な事ですが、それに関してはまたの機会に記述します。つまり、それほど時間的余裕が無かったという事です。

昨夜までは、今日再び新刊書店や古本屋を回るつもりでいたのですが、その予定は予定のままで終わりました。このまま活字を読まない一日を過ごしても良いかと思いましたが、鞄の中にまだ読んでいなかった文庫が一冊入っていたのを思い出し、それを読むことにしました。以前、何かのついでに買ったものの、なぜか読む気が起らず、そのままになっていた文庫でした。
この作品はエリザベス・フェラーズによるトビー・ダイクシリーズの三作目です。正直な話、この作品の主人公達にはあまり魅力を感じません。基本的にホームズとワトスンの模倣なのですが・・・探偵と助手という明確な区別が無いというか、ゴッチャになっているというか…はっきりしません。その為にミスリードしやすく主人公達の関係だけでイライラさせられます。トビー・ダイクは熱心に調査し推理をします。しかも物凄く偉そうです。相棒であるジョージはトビーとは対照的で、のほほんとしていて事件に対して興味があるのか無いのかすら態度をはっきりさせません。しかも途中で耳が聞こえないとか言い出して、情報収集すらまともに行いません。しかし、最後の最後で事件を解決するのです。推理小説のルール違反スレスレです。
 物語は・・・ストーリーはあるけれどドラマが無い。という感じです。なんか盛り上がりに欠けて淡々と進んでいく。そんな感じでした。そんな作品でありながら、不思議と文章が読みやすいのは著者の文章作成能力が優れているからでしょうか?それとも翻訳された中村有紀先生の力でしょうか?退屈なストーリーなのに一気に読めてしまう不思議な作品でした。
 この作品で良かった点は殺害された被害者達が活き活きと人間臭さを放っているように描写されている所です。主人公達よりも人間味があります。残念な事にすぐ殺害されてしまいますが。また、背景描写が少し不親切な所は気になりましたが、ミステリとしては読者を煙に巻く背景の演出として絶妙に描かれているように思えました。ただ、夜間と昼間の描き分け方は頂けません。もう少しきちっと描いてくれないと時間の感覚がズレ、混乱しそうになります。おかげで同じ箇所を2回読んだ事も。一番悪い点は容疑者達や警部たちの描写が曖昧な所で、あまりにも思わせぶりな文章の繰り返しです。また、決定意的な証拠が出そうになる重要なシーンでは、必ず邪魔が入って読者の目にも容疑者にすらその物件を晒しません。それが何か知っているのは主人公達と作者だけ。それを見せるのは後からで、この作者のズルさ狡猾さがが滲み出ているようです。読者を翻弄して楽しんでいるのじゃないかと邪推してしまいそうになりました。
前二作も似たような感じだったのを思い出して、この三作目を読むのに躊躇していたんだぁと、読了後に苦笑いしました。この作品は他人に読まないほうが良いとは言いませんが、積極的にお奨めしようとも思いません。凝ったトリックも、奇抜で鮮やかな推理も、人間関係の複雑な描写すら縁が薄い作品だからです。
時間が無いけれど、何か、何でも良いから読みたい人向けの推理小説なのかもしれないと思いました。――それって、今日の自分の事じゃないか!と、もう一度、苦笑い。


≪1809文字:400字詰め原稿用紙5枚≫
スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2018 Powered By FC2ブログ allrights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。