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名探偵のコーヒーのいれ方 クレオ・コイル 著/小林敏子 訳 読了
 完璧なコーヒーをいれたいなら、
 絶対に手を抜いてはだめ。そして
 事件の謎に立ち向かう時も――。
 NYの老舗コーヒーハウスを切り
 盛りするクレアがその朝、店で発
 見したのは、芳ばしい香りでなく
 階段から転落した店員の姿。警察
 は事故と断定したが、不審に思っ
 たクレアは捜査に乗り出し……!?
 エスプレッソに焼きたてのお菓子。
 こだわりの味を守る老舗店を舞台
 に、焙煎したての満ち足りた香り
 が漂うミステリーシリーズ第1弾!


 うやく入手しました。一度見失ってからの再開は非常に珍しいかもしれません。作品が極最近の物である事が幸いしたようです。白とくすんだオレンジ色とグリーンの表紙にホノボノとしたミルク入りコーヒー色の猫のイラストをあしらったかわいい表紙の文庫本です。最初に出合った時は、コーヒーのレシピが書いてあれば良いなと思ってパラパラと飛ばし見(飛ばし読みではありません)をして、期待はずれかもと断定し、別名義の同じ著者の別作品を買った事が悔やまれます。

この作品は本格推理物ではありません。読者に推理させるのではなく、主人公が調査しながら推理していく様を観る作品です。観るといっても俯瞰視点では無く主人公視点で、主人公クレアに感情移入しやすく仕上がっています。特筆すべき事はコーヒーに対しての造詣の深さ、描写の正確さ、豊かな表現力。まるで「美味しんぼ」の様です。いやそれ以上ですね。
もちろんレシピもあります。コーヒーの善し悪しの判定で「コーヒーに顔があるか無いか?」というセリフも唸ってしまいます。※コーヒーの顔とは?それが知りたければ、是非とも本書をお読みください。
また、今まで読んだミステリ作品ではあまり無かった心に残るセリフが数箇所あったのも驚きです。そのセリフをココに書きたいのですが……ネタバレになりそうですね…大丈夫そうな所から一つだけ

本はいつか閉じなければならない」

古い仏教からの言葉だそうです。これだけだったら、なんのこっちゃって思うでしょうが、物語の流れの中でこそ生きて輝く言葉になっています。当たり前の事ではあるのですが、非常に重い意味を含ませてありました。
こういう言葉の使い方っていうのは海外のミステリ作品では珍しいのではないでしょうか?私の乏しい読書量ではそう思いました。

て内容に関しては、私の基準で言えばですが、ミステリ物としては普通。悪く言えば、普通以下の様な気もします。ストーリーだけ見れば全く面白みが無く、決してテンポも良くはありません。また、各キャラクターの行動原理も首を傾げてしまう事がたまにあります。ストーリーを盛り上げるようなドラマもありません。
アラスジにある範囲で言えば、まず、警察が事故だと断定した事を、単純に「感」だけで事件だと思い込んでしまう主人公。不審に思ったにしても、ちょっと強引です。また、警察も素人が捜査しているのを知っても止めようともしない寛容さは呆れるばかり。
悪い所と私が思う箇所は数多くあります。ラストにしても…
とは言え、そんな所をカヴァーしてしまうくらいの膨大な魅力があるのも事実なのです。先述したコーヒーに関しての知識や描写や愛情が、不満に思う箇所を雪が降ったように綺麗に覆い隠してしまいます。そういった、「美味しんぼ」的側面が充実していて面白い作品になっているように感じました。
レシピにしても試してみたいと思わされます。多分無理ですが。なので、作中で絶賛されているハワイ産のコナ・コーヒーを夢見ながらインスタントの粉コーヒーを飲むのが精一杯ですねぇ…。

そうそう、さっき書いた「コーヒーの顔」なんですが、 100均で売っている粉コーヒーでちゃんとできているのですよ。 100均のでない普通のインスタントコーヒーや缶コーヒーには絶対に出来ないのに。これはビックリです。
でも本当に「顔」だけ。それに伴うアロマは多分1/10も無いと思います。著者がいう所の「茶色い泥水」なんでしょうねぇ。


≪1670文字:400字詰原稿用紙5枚≫
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