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思いついたらメモ。その程度。定期的な更新なんてありえない。
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秋のカフェ・ラテ事件 クレオ・コイル 著/小川敏子 訳 読了
秋のカフェラテ

 コーヒーの優しい茶色にホイップ
 クリームの柔らかな白色――老舗
 コーヒーハウスの名物ラテに感動
 したデザイナーが作ったジュエリ
 ーは、コーヒーがテーマ。これが
 この秋大流行に!新作披露宴会場
 になったコーヒーハウスでは華や
 かなモデルが闊歩する中、店主ク
 レアもラテを振る舞うのに大忙し。
 そんな時、ラテを口にした男性が
 急死したから、さあ大変。贅沢で
 クリーミーな名物ラテが、ファッ
 ション界に大騒動を巻き起こす!


クと深みの名推理』シリーズ第三弾です。残念ながら第二弾の『事件の後はカプチーノ』はまだ読んでいません。入手すらしていません。ちゃんと順番どおりに読むべきなのでしょうけれど、ご了承ください。

前回読んだ「名探偵のコーヒーのいれ方」からの続きですが、主要な登場人物の生活の変化、立ち位置の変化や精神的成長はありません。この様なシリーズ物の特徴ですね。主人公が少しずつ成長していく物語も面白いのですが、どの作品から読んでも読者が混乱しないように作られているというのもまた、面白いです。読者が混乱しないように、主人公の生活の場がちゃんと描けているのも素晴らしいです。舞台となっている「ビレッジブレンド」が文字通りホームポジションになっていて、ここから主人公が出発し、そして帰ってくるようになっています。これはとても大切な事だと思うのです。そのせいで、事件の犯行現場が自分の店になってしまいガチではあるのでしょうけれど。

 今回もレシピがちゃんとありました。「誰にでも出来るクレアの自家製カラメル・チョコレート・シロップ」と「リッチャレッリ」というクッキー。コーヒーから少し離れている?って、思ったらありました。「ビレッジブレンドのカラメル・チョコレート・ラテ」「カフェ・ブリュレ」これは美味しそうと言うより、甘ったるそうな感じです。作中では美味しそうに飲まれているのですが…

て、肝心の謎解きなのですが、多分、エラリークィーンを読まれている方には冒頭の事件ですぐに犯人が解ってしまうと思われます。さほどクィーンの作品を読み込んでいない私にも解りましたから。それも被害者が毒殺された瞬間にコイツが犯人だと断定できます。その後はひたすら作品を読み進めながら文中から犯行理由を探す作業に没頭するだけに。しかし主人公は全く気が付いてくれないのでイライラしてきます。そのまま、なんだかんだとラスト近くまで引っ張られていく嫌な感じ。前回も書きましたが、このシリーズは主人公達が推理していく様子を読者が観察していくスタイルなのだと思います。作者に「志村!後ろ後ろ!」って言わされている様な理不尽なじれったさ、読者にその言葉言わせておきながら、一切無視して物語を進めていく作者。
この作品で殺人の容疑で逮捕されるバリスタの名前がタッカーというのですが、それとは関係の無い映画「タッカー」を思い出しました。プレストン・タッカーが投資家達に血の滴るようなレアなローストビーフをご馳走しておきながら、酷い事故で血だらけになった被害者の写真を同じテーブルで見せているシーンを思い起こさせます。

れを楽しむのはちょっと大変ですが、そこで発生するストレスを、コーヒーの魅力ある知識で癒して~バランスをとって~くれている。そんなスタイルの作品だと思います。しかし後半、主人公達が事件の核心に迫っていき、主人公達だけが勝手に盛り上がって行くに連れて、そのコーヒー分が薄れていってバランスが崩れてしまうのが残念です。これじゃ、舞台をカフェにした理由がなくなってしまうのじゃないの?せっかくの絶妙なバランスが残念な事になるのじゃ?と思いました。その辺はシリーズ物の強みなのでしょうけれど…次回があるから、まぁ今回くらいは大目に見てよっていう作者の声が聞こえてきそうです。

 ミステリー物、推理物として読むと以上の様な感想に落ち着いてしまうのですが、主人公クレアと彼女の元夫マテオ、娘のジョイとの複雑で微妙な夫婦と親子関係の問題。そしてマテオとマテオの母であるマダムの親子の確執。店舗の所有権の問題といった、一冊では答えの出ないドラマを視点の中心にして読むと、また面白いです。事件に巻き込まれ、推理し謎を解くのはオマケ」と考えて読んでいく方が楽しめるかもしれません。そういう意味では女性的なミステリー作品だと思います。気軽に読めるライトノベルの様なミステリーですね。個人的には、ちょっと物足りない気がしますが、読書に疲れた時や気分転換、息抜きとして読む作品としては良いかもしれません。もちろんコーヒーを飲みながら。その時は缶コーヒーでも良いですから、エスプレッソをチョイスしたいものです。できればダブルエスプレッソ。シロップやクリームは不要です。ましてやチョコレートでコーティングしたコーヒー豆なんかは。甘味料は「作品」から頂きますので。ハイ

―追記―
残念な事がもう一つ。前回読んだ「名探偵のコーヒーのいれ方」には巻末に"訳者あとがき"があったのですが、今回は無し。あとがきや解説は、自分にとってはデザートの様なもの。どんな作品でも楽しみにしているのですが…それがありませんでした。本当に残念。

≪1925文字+粗筋240文字:400字詰原稿用紙7枚≫・・・orz
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テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

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