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思いついたらメモ。その程度。定期的な更新なんてありえない。
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危ない夏のコーヒー・カクテル クレオ・コイル 著/小川敏子 訳 読了
 夏季限定で、高級リゾートの出張
 バリスタをつとめることになった
 クレア。魅惑的な大人のコーヒー・
 カクテルで、豪華なパーティーを
 盛り上げる。うっとりするような
 花火も終わり、つぎに待ち受けて
 いるのは、山のような後片付け!
 なのに、姿をくらませてしまった
 頼れるスタッフをさがすうちに、
 とんでもないものを見つけてしま
 い!?ひと夏の恋にひと夏の事件。
 クレアの眠れぬ夜の行方は……。
 コーヒー尽くしのシリーズ第4弾


表紙に書かれているこの粗筋ですが、少し本編と違うような気がします。最初にこの粗筋を読んだ時、B級コメディドラマの様なものを期待したのですが、裏切られたような気がします。『つぎに待ち受けているのは山の様な後片付け!』…うんざりしているクレアの顔が浮かびましたが、本編にはそんなシーンはありませんでした。なんか普通に後片付けしています。次に『姿をくらませてしまった頼れるスタッフをさがすうちに~略~』ここは全く違います。スタッフなんて探してないですよ。「彼女の雇用主がパーティーの途中で気分が悪くなって自室に篭ったのを心配してクレアが様子を見に行く」というのが本編の内容。粗筋に文句言っても仕方ありませんが、担当編集者がいい加減な仕事をしていそうです。※内容を知っている訳者がこのような文章を書くはずが無いと思います。ろくに内容を確認していない人―多分、編集者―が書いたのでしょうねぇ。著者がかわいそうです。

回は、ホームであるビレッジ・ブレンドを飛び出してアウェイです。前回、娘のジョイの事が中途半端に終わっていたのでそれも気になっていましたが、いきなり和解(?) していました。どうやら元夫から娘に注意してもらったらしいです。肝心な所が書かれていないのが残念です。※伝聞的な説明だけで済ませています。
冒頭で、犯人視点で犯行の状況が書かれています。これを読んだ時ちょっと「ヤバイ」って思いました。ミステリーでは、このパターンは良くある事ではあるのですが…前回も言いましたがこのシリーズには「コクと深みの名推理」と冠が付いていますが、この作品群は推理小説では無くホームドラマだと思うのです。家族間のイザコザの間に事件が勃発して、その事件を解決する事やその過程で、家族の絆が強くなったり、それぞれの生き方に折り合いを付け合ったりする物語だと思うのです。 このシリーズを楽しむ点は主人公のクレアとその家族の心境の変化や成長、仕事への情熱がメインな点となるはずです。事件は悪魔で触媒であり添え物に過ぎないと考えます。
この様な場合、冒頭に添え物のはずの事件が出てくるって事は、後半まで事件は全く進まず、クレアとクレアに感情移入している読者は、事件の本質とは違う意味の無い事に振り回される事を意味していると思うからです。実際、その通りになってしまいました。コーヒーのレシピや薀蓄は相変わらず魅力的でしたが、元夫のマテオが唐突に登場したり、中盤からジェーム・ボンドをモデルにしたような新たなキャラクターが出てきていたりします。普通、推理小説では、犯人は物語の冒頭から名前が出てきて、他の人と区別無く描かれるものなのですが今回は…こういう点でも、推理小説として楽しむのでは無く、ホームドラマとして楽しむべきシリーズだと思います。
なんだか、もんくや、悪い点ばかり掲げていますが、作品自体はとても面白く読めます。ページ数の割に読書速度は速くいっきに読めてしまいます。ダン・ブラウンの作品の様に決してテンポが良い作品では無いのですが…

 に残った文章があります。セリフでは無くクレアの心情です。
人は人を所有する事はできない。~略~単純に言えばわたしたちは壮大な規模でシェアしているのだ
ここだけ読めばまるで哲学の一説の様です。でもここの所でクレアは何かを悟り、少しだけ成長した様子です。このシリーズではとても珍しいシーンです。この成長が、元夫との確執が深まらせたか、それとも理解したのか微妙です。奇妙な家族と、クレアの新たなボーイフレンドの成り行きがどうなるのか次回が楽しみです。

≪1724文字:400字詰原稿用紙5枚≫
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テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

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