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思いついたらメモ。その程度。定期的な更新なんてありえない。
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脅迫なんか怖くない パーネル・ホール 著/田中一江 訳 読了
 脅迫なんてこわくない

 自分をゆすっている男に金を渡し
 て――わたしを訪ねてきた美女は
 訴えた。が、彼女は何も事情を話
 さない。揉め事は苦手だが、法外
 な報酬につられ、わたしは脅迫者
 に会いにいった。そこでわたしが
 金と引き替えに受け取ったのは、
 見知らぬ男女が写っているポルノ
 写真だった。彼女と写真には何の
 関係が? 謎だらけの仕事は、や
 がてわたしをとんでもない窮地に
 陥れるが……相も変わらず美女に
 弱い控えめ探偵が奔走する第九作


 前作で、芝居の役を貰いラストはエルキュール・ポワロの様に犯人を特定する事が出来た主人公スタンリー・ヘィスティング。前々作で落ち込んだ彼だったが、これで少しは復活できたであろう。その結果となるのが、今回の作品。探偵として自覚を持って仕事を受ける事が再び出来るようになっていた。と言っても前よりも慎重になっている。しかし、その慎重さを打ち消すだけの報酬が!という流れで今回の事件に巻き込まれていく。
 今回の仕事は、報酬は以前の2.5倍だが単純。「依頼人に代わって、金を相手に渡して、かわりに写真を受け取ってくるだけ」詳細は一切語らない依頼人は気に喰わないが、報酬は満足。ひと悶着あるも、依頼をこなすが、その日の午後に再びその依頼人から連絡があり、もう一度同じ仕事を依頼される。報酬は更に倍。前回とは異なり、「ダイハード3」のブルース・ウィリスの様に街中を走らされる事になる。その行き着いた先には…

と言うのが今回のストーリーの出だしです。どこにでもあるような内容なのですが、スタンリーのボヤキ(?)や、そこからの行動が相変わらず面白い。でも今回の作品を読んで僕が注目した事は「スタンリーとマコーリフの仕事上の人間関係」。私立探偵であり主人公であるスタンリーは、これまでも警察内部にいる友人(?)マコーリフの所に行って、なんやかや言われながらも助けてもらっていた。今回もマコーリフの元へ情報を仕入れに行くのですが、ちょっと違う。いやいつもと同じなのだけれど、マコーリフがスタンリーにとる冷たい態度の訳を著者がはっきりさせようとして描いています。
スタンリーは私立探偵だけど実態は「事故調査員」に過ぎなくて、事件の事となると多少の経験はあるものの素人に近い。つまり捜査方法や情報収集方法を知らないし、情報源も自分の足以外には、他に持っていない。なので、警察内部の知り合いであるマコーリフを頼る事になる。マコーリフは、過去の経緯からスタンリーに気を許してはいるのだけど、職業上の理由で情報を漏らす訳にはいかない。また、仕事仲間が見ている前で外部の人間であり私立探偵であるスタンリーと仲良くする事は、下手をすると誤解を招くと思っている。もし誤解が生じれば、マコーリフは今の職を失いかねない状況に陥ってしまう。
それを伝えようとして、スタンリーに冷たく接するのですが、当人は気が付いていない。
マコーリフはスタンリーに情報を教えても問題が無いような「頼み方」をして欲しいと思っている。ここが今回、著者が書きたかった事じゃないかな?と僕はおもいます。
それを補強するように、マコーリフと、同じ刑事であるサーマンの関係も描かれています。
 冒頭でサーマンに痛めつけられるスタンリーは、サーマンを快く思っていない。サーマンは自分を「正義の刑事」だと信じていて、正義である自分がやる事は「全て正しい」と思っているから署内でも評判は宜しくない。もちろんマコーリフもサーマンを嫌っている。嫌っていても、同じ職場の同僚である。
だから、スタンリーがサーマンをやり込める為に事件を解決するとしたら、マコーリフは絶対にスタンリーに手を貸せない。
 基本的にスタンリーは事件を解決したいのだけど、マコーリフの協力を得るにはサーマンに対しての感情をどうにかしなきゃならない。
とまぁ、こんな感じの内容です。マコーリフとスタンリーのかみ合わない会話はまどろっこしくて、面白かった。
こういう立場上の理由で仕事に支障が出る経験は、僕にも過去に何回かあった。問屋さんとバイヤーである自分の関係が思い出されます。
こっちは商品を1000個欲しいのだけど、担当の人は自分の手持ちが500個しかないとかいう場合。多くの場合はこっちが妥協するしかないのだけど、時には、別の担当から500個調達してくれる事がある。その500個は、商売敵の納品予定分だったりする。
それをまわして貰うと、自分の店には納品できても商売敵の店には1個も入荷しない事になる。※とても美味しい状況ではあるけれど。
そうなると、責められるのは、調達されてしまった担当者と言う事になり、自分の担当者とその担当者の関係が不味くなる。そうなると、こちらがフォローしてやらなければならなくなってくる。そういう事が何度もあったなぁと懐かしく思った。
どう解決するかは、その時その時で違うけど、基本的には上司を利用する。時には社長も使う。
社長を使ったのは、某TVゲームハード発売の時。「割り当て」という言葉で入荷数が限られていた。たまたま、うちの社長とそのメーカーの当時の社長が知り合いだったので、社長からお願いして頂いて貰って「割り当て数+割り当て数の10倍」の数を入荷できた。もちろんメーカー直では無く、問屋を通して卸して頂いたが、当然ながら担当者は面白くなかった様子。しばらくは機嫌が悪かったので、イロイロと対策をこうじたのを憶えている。
人間関係って、難しいけど面白いよね。
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テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

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